中国のネット規制は「独裁者のジレンマ」になる
米国のヒラリー・クリントン国務長官は、2月15日にワシントン市内で行った演説の中で、中国やシリア、イランなどネットへの規制を強化している国家に対し「長期的には独裁者のジレンマに直面するであろう」と批判した。
クリントン国務長官は、「“インターネットの自由”に対する、抑圧との戦いこそが、人権のための闘争である」と述べた上で、中国政府によるネット規制に対して、「成長と発展の障がいになる」と指摘し、チュニジア政府が、ネット上での経済活動をうながす一方、政治的には厳しい検閲を試み長続きしなかったことを例にあげ、警告した。
中国政府のネット政策を批判する報告書も
クリントン国務長官の演説以外でも、米国では、中国のネット規制を非難する動きがある。米国上院外交委員会は、2月15日に「中国と米国=インターネット時代の対民間外交」と題した報告書を発表。報告書では、中国のネット規制を非難した上で、中国が自国文化・情報の普及に力をいれる一方、米国の文化・情報の流入を厳しく制限していることを警告している。
同報告書では、中国政府が、インターネット上で、チベットや台湾などについて、政府と別の見解を示したジャーナリストや民主活動家を威嚇、あるいは拘束していると報告している。
ほかにも、中国政府が「金盾」という巨大なシステムで自国のネット環境を監視し、海外メディアも含め、自由なインターネット活動を制限する一方で、自国のインターネット技術を輸出する準備をしていると指摘している。
クリントン国務長官は、2月15日の演説の中で、今後20年間で、ネット利用者は20億人から50億人に増えると予測し、“ネット開放”を各国に呼びかけるとともに「ネットの自由のため闘う人々を支援していく」と述べた。
時事ドットコム「ネットの自由抑圧に警告=中国など挙げ米国務長官」
http://www.jiji.com/jc/(トップぺージへのリンク)
MSN産経ニュース「中国のネット規制を批判 米議会報告書」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110216/amr11021621120016-n1.htmHillaryClinton.com - Welcome
(ヒラリー・クリントン公式サイト ※英語)
http://www.hillaryclinton.com/