旧野党連合の3党が参加
マレーシアの野党連合「人民連盟」は、厳しいイスラム教の刑法導入の是非をめぐり、折り合いがつかず、導入に慎重な野党3党が新たな野党連合「希望連盟」を発足した。ロイターニュースなど海外メディアが22日、報じた。
旧野党連合の一角だった全マレーシア・イスラム党(PAS)は、鞭打ちや石打ちによる死刑が明記されている「ハッド刑」といわれる刑法の導入を主張。それに反対する民主行動党(DAP)が、PASの穏健派らが新たに立ち上げた国民信託党(PAN)と人民正義党(PKR)とともに「希望連盟」として、野党連合を結成した。
新野党連合のトップには、同性愛行為の罪で禁錮5年の有罪判決を受けたアンワル元副首相を据えたい考えだが、しばらくの間は空席とする予定という。当面は、アンワル元首相の妻Wan Azizah Ismail氏が希望連盟を率いる見込み。
アンワル元副首相を首相候補に
今年7月、ウォール・ストリート・ジャーナルが「ナジブ・ラザク首相個人のものと思われる口座に7億ドル近い資金が流れ込んでいる」と告発。それを受けて、現在、ナジブ首相は汚職疑惑の渦中にある。
8月にはナジブ首相の辞任を求めた大規模デモが行われた。希望連盟は「ナジブ首相の失政で、国のリーダーシップは失われ、国民は厳しい財政負担を負うことになった。速やかな解決策が求められる。」と声明を発表。
同連盟は、2018年半ばまでに行われる次期総選挙で、同国で政権交代を目指し、服役中のアンワル元副首相を「政権獲得時の首相候補」とすることを決めた。
ロイターニュース:Malaysia's opposition forms new alliance against scandal-hit Najib
http://www.reuters.com/article/2015/09/22/Anwar Ibrahim 公式サイト
http://anwaribrahimblog.com/