フランス大統領選とドイツ総選挙とのダブりを回避
英国で行われた総選挙は与党、保守党が単独で過半数の議席を獲得して勝利し、キャメロン首相の続投が決まった。
11日付のガーディアン紙によると、キャメロン首相は2017年に予定していたEU離脱の是非を問う国民投票を2016年に行う考えであるという。政府関係筋が明かした。
その理由は、2017年に予定されているフランス大統領選とドイツ総選挙と重なることを危惧してのことであるという。
また、EUにおける英国の特別な立場の延長に関する交渉を加速させたい、との意図もうかがわれる。延長交渉は、国民投票後にしか行われないからである。
マーティン・シュルツ欧州議会議長、早期実施を推奨
マーティン・シュルツ欧州議会議長は11日、「英国がEUからの離脱を問う国民投票を早めに実施するのはいいことだ。」と表明。また、「EUが英国に何を与えられるか明確にすれば、英国もEUにとどまるかどうか考える、という要求はありえない」と強調した。
つまり、英国が国民投票を行い、EUにとどまるという立場が明確になれば、EU内の改革に関して議論の余地があるということだ。
2016年夏にも実施可能
国民投票を承認するための立法手続きは、今年末には完了する予定。そうすれば、2016年夏には、EUを離脱するかどうかの是非を問う国民投票が実施されることとなる。
近日中にブリュッセルでEU財務相会談が行われる。英国がEUから離脱するかどうかは公式議題ではないが、おそらく非公式に話し合われることが見込まれる。
(画像はflickrより) Photo:
by Brett Jordanガーディアン紙:David Cameron may bring EU referendum forward to 2016
http://www.theguardian.com/politics/2015/may/11/