得票率83.5%で圧勝
旧ソ連のベラルーシで11日、任期満了に伴う大統領選が行われた。中央選挙管理委員会は11日夜、現職のアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(61)が得票率83.5%を獲得し、5期目の当選を果たしたと発表した。
投票率は86.8%、約40%は期日前投票だった。なお、2010年の大統領選におけるルカシェンコ大統領の得票率は79.7%。フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングなどドイツメディアが12日、報じた。
野党やOSCEは批判
野党候補のTatsjana Karatkiewitsch氏は得票率4.4%で2位。立候補者は合わせて3人いたが、実質的な対抗馬はいなかった。選挙から事実上排除された野党は投票棄権を呼び掛けていた。
12日、野党は選挙結果を認めないとの意見で一致したと発表。全欧安保協力機構(OSCE)の選挙監視団は、「開票作業がオープンではなかった」と「透明性の欠如」を指摘、選挙を批判した。
4カ月間限定で制裁を解除
親ロシア派として知られるルカシェンコ氏は、「欧州最後の独裁者」と呼ばれ、米国と欧州連合(EU)は、渡航禁止や資産凍結の制裁を科してきた。
EUは12日、4カ月間限定でベラルーシへの制裁を解除する案を発表した。これは、ルクセンブルクで開かれたEU外相会談で協議されたもので、野党指導者ら政治犯を釈放したことなど、過去数カ月に実施された大統領の行動に敬意を払い、より民主主義的な方向へと導く狙いがある。
ドイツのシュタインマイヤー外相は、「過去2回の大統領選と比べても、報復措置や暴力などが減少した」と、今回の選挙では大きな変化があったことに言及した。資産凍結や渡航禁止の制裁解除は、今月にも行われる予定だ。
Frankfurter Allgemeine Zeitung:EU setzt Sanktionen gegen Weißrussland aus
http://www.faz.net/aktuell/politik/ausland/13853254.htmlベラルーシ大統領府 ホームページ
http://www.president.gov.by/