8年ぶりの政権交代
ポーランドで上下両院の総選挙が25日、行われ、難民の受け入れに反対する最大野党「法と正義」が得票率37.58%で第1党となり、勝利した。8年ぶりの政権交代となる。シュピーゲル誌オンライン版など欧州メディアが26日、報じた。
「法と正義」は下院で460議席中235議席を、上院で100議席中61議席を獲得、過半数に達した。中道右派の与党・市民プラットフォームは得票率24%で、138議席を獲得、第2党となった。
他には、元ロッカーのパヴェウ・クキズ氏の「クキズ運動」が8.8%で42議席、自由市場派の新党「現代ポーランド(Nowoczesna)」が7.6%で28議席、中道右派で2007年から市民プラットフォームと連立与党のパートナーだったポーランド農民党が、5.1%で16議席を獲得した。中道左派の民主左翼連合は戦後初めて議席を得ることができなかった。
シドゥウォ副党首が首相に
「法と正義」のヤロスワフ・カチンスキ党首は、「われわれは、ポーランドに変化をもたらすために全力を尽くしたい」と意欲を示した。
カチンスキ党首は、今年5月に行われた大統領選で「法と正義」の大統領候補になることを辞退、今回も首相候補を辞退している。首相候補は副党首のベアテ・シドゥウォ氏で、同氏を首相とする内閣が近く発足する見通し。
「法と正義」は2005年から2007年まで政権を担っていた。その際、隣国のドイツやEUに対し強硬な姿勢をとって関係が悪化した過去がある。今回の政権交代で今後、ポーランドが難民受け入れなど、どのような方向を目指すのか注目だ。
ポーランド共和国 公式サイト
http://www.polska.pl/Spiegel Online/Kaczynskis Wahltriumph in Polen: Der Puppenspieler
http://www.spiegel.de/politik/ausland/1059571.html