南ドイツ新聞が情報を入手
現在、パナマ・ペーパーズと呼ばれる機密文書が世界を揺るがしている。それはパナマのモサック・フォンセカ法律事務所によって作成された合計2.6テラバイトの1150万件にのぼる一連の機密文書。これにより政治家や著名人らが、タックスヘイブンを利用した租税回避の実態が明らかとなった。
ドイツ当局は2年前からモサック・フォンセカ法律事務所の捜査に着手しており、事務所の内部告発者から情報を入手したようだ。その情報を入手した南ドイツ新聞は、非営利報道機関「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)の協力を得て、世界80カ国の100を超える報道機関、400人ものジャーナリストとともにファイルを分析、4月4日、一斉に報じた。
プーチン大統領や習国家主席にも疑惑が
文書には、21万4000社のオフショア法人に関する情報が含まれ、10カ国の現旧指導者12人とその他の政治家や公職者128人の関係会社の情報、スポーツ選手、世界中のセレブらの名前が記されていた。
現職の政治家では、アイスランドのシグムンドゥル・ダヴィード・グンラウグソン首相、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領などの名があがっている。
また、英国のデービッド・キャメロン首相の父親の名前も見つかった。
暴露された企業には、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の親友であるチェロ奏者、セルゲイ・ロルドゥギン氏にちなんで名付けられた「ロルドゥギン・ネットワーク」、中国の習近平国家主席の親族に関係する企業の名前もリストにあるという。
スポーツ選手やタレントでは、アルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手、国際サッカー連盟(FIFA)副会長のミシェル・プラティニ氏、俳優のジャッキー・チェン氏の名前があがっている。疑惑の広がりは計り知れず、各国の当局は、捜査を開始したようだ。
Süddeutsche Zeitung:PANAMA PAPERS
http://panamapapers.sueddeutsche.de/articles/The International Consortium of Investigative Journalists (ICIJ):The Panama Papers
https://panamapapers.icij.org/the_power_players/