戦後初!2大政党に属さない大統領の誕生に
オーストリアで24日、大統領選挙が行われた。暫定結果によると、極右、自由党(FPÖ)のノーバート・ホーファー氏(45)が35.4%を得票し、首位となった。
2位につけたのは、「緑の党」の元党首で無所属から立候補したアレクサンダー・ファン・デア・ベレン氏(72)で、21.2%を獲得。両者とも当選に必要な過半数には届かず、5月22日に決選投票が行われる。
3位は、元憲法裁判所長官のイルムガルト・グリス氏で、約19%を得票した。大連立を組む国民党(ÖVP)と社会民主党(SPÖ)の候補者は、いずれも苦戦。ÖVPの候補者アンドレアス・コール氏、SPÖの候補者ルドルフ・フンドストルファー氏は、それぞれ約11%の得票率だった。
1945年以来、初めて2大政党に属さない大統領が誕生することとなる。
「地滑り的勝利」「新しい政治の時代」
オーストリアのメディアでは、「地滑り的勝利」や「新しい政治の時代」などの見出しが躍った。
FPÖの勝利は全国的な現象で、9州のうちウィーンを除く8州でほとんどの有権者はホーファー氏に投票したという。ホーファー氏は選挙後のインタビューで、「私は、これまでの路線を変更するつもりはない。これまでやってきたことを引き続き明確に主張するだけだ。これが成功につながることを願っている。」と語った。
オーストリアの大統領には、連邦政府の任命や連邦政府の罷免、国民議会の解散などの権限があるが、国政の実質的な権限は首相にある。
ホーファー氏は「国民は、新しいアイディアと政党を必要としている。私はそれを実行するために、勇気をもって改革する。」と強調した。
(画像はニュースリリースより)
FPÖ ニュースリリース:Blauer Triumph für Norbert Hofer - Klar auf Platz eins!
http://www.fpoe.at/artikel/