CDUは第2党も、前回よりマイナス12%
ドイツの3州で13日、州議会選が行われた。議会選が実施されたのは、バーデン=ヴュルテンベルク州とラインラント=プファルツ州、ザクセン=アンハルト州。特に今回の州議会選は、メルケル首相の政治に対する判断基準とみなされる、重要な選挙だった。
バーデン=ヴュルテンベルク州においては、緑の党(Die Grünen)が大勝利をおさめた。暫定結果によると、緑の党は得票率30.3%(2011年:24.2%)を獲得、次いでキリスト教民主同盟(CDU)が27%(同:39%)、「ドイツのための選択肢(AfD)」が15.1%(同:なし)、社会民主党(SPD)が12.1%(同:23.1%)、自由民主党(FDP)が8.3%(同:5.3%)、左翼党(Die Linke)が2.9%(同:2.8%)だった。
第2の勝者AfD
同州における第2の勝者はAfD。AfDは無党派層から20万7000票、CDUの支持者から18万8000票、SPDの支持者から8万8000票、緑の党の支持者から6万8000票、左翼党の支持者から2万2000票、FDPの支持者から1万8000票、その他の政党支持者から15万1000票を獲得したとの統計が示されている。
なかでも、CDU支持者が右派ポピュリスト政党のAfDへと鞍替えしたことがわかる。投票率は70.4%だった。
バーデン=ヴュルテンベルク州において、緑の党は、30年以上にわたり権力の基盤を築き上げ、勢力拡大を図ってきている。1980年以降、同党は州議会に議席を確保し続けている。今回の勝利により、同党から再び首相を選出することが可能となった。
問題は、連立政権のパートナー探しである。緑の党だけでは過半数に達しないため、連立パートナーが必要となる。可能性としては、CDUと組む「緑黒」が挙げられる。一方で、CDUとSPDとFDPによる「黒赤黄」連立の可能性も考えられる。
ただ、AfDを政権につかせないことでは、一致しているようだ。
バーデン=ヴュルテンベルク州 選挙結果
http://www.landtagswahl-bw.de/landtagswahl_2016_bw.htmlLandeszentrale für politische Bildung Baden-Württemberg
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