再生可能エネルギーの分野で協力
再生可能エネルギーの分野で、ドイツのハンブルク州は、将来的に日本の科学者や企業と協力する意向を示した。7月31日、ハンブルク州のフランク・ホルヒ経済・交通・技術革新担当大臣と小坂節雄在ハンブルク日本国総領事が、協力・提携を締結した。ハンブルク夕刊紙が1日、報じた。
ホルヒ経済相は、
「日本もドイツと同様に、将来のエネルギー供給について長い間、困難な議論をしている。ハンブルクの立地は、必要な技術の開発に非常に役立つはずだ」
と説明。
小坂総領事は、
「ハンブルクは再生可能エネルギーの欧州の中心として、日本の企業にも多様なチャンスを提供してくれるだろう。」
と語った。
日本とドイツが抱える問題は本質的に同じ
ホルヒ経済相は、地元企業や研究機関の関係者多数を引率して5月29日から6月2日まで日本を訪問。訪日の目的は、ハンブルクの再生可能エネルギーや燃料電池といった分野、電気自動車網整備プロジェクトに日本企業を誘致することであった。
そこで、同行したジーメンス社北部地区担当兼ハンブルク州再生可能エネルギー・クラスター促進協会会長であるミヒャエル・ヴェストハーゲマン氏は、日本とドイツは、本質的に同じ課題を抱えていることを確認。
しかし、日本の場合、海岸の条件の相違により、特別な解決策が必要になる。可能性としては、風力発動機を海底に固定しないフロート式風力発電である。ジーメンス社は、すでにこの技術に取り組んでいる。
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EnecoMedia来年春、シンポジウム開催
また、来年の4月か5月に、日本とハンブルクからの企業の代表者と研究者によるシンポジウムが開催される予定である。
ドイツでのエネルギー転換政策が機能するかどうか、世界中が注目している。今から26年前の1986年4月26日に発生したチェルノブイリ原発事故が、ドイツのエネルギー政策に再生可能エネルギーを積極的に取り入れ、推進するきっかけとなった。
福島第一原発事故もまた、日本のエネルギー政策に影響を及ぼしている。日本での脱原発の流れを受けて、再生可能エネルギーの発展にはずみがつくことが期待される。
ハンブルク夕刊紙(Hamburger Abendblatt)
http://www.abendblatt.de/wirtschaft/article2356362/在ハンブルク日本国総領事館ホームページ
http://www.hamburg.emb-japan.go.jp/jp/wirtschaft.html