フリードリヒ・エーベルト財団による調査
ドイツにおいて極右主義が高まってきている。社会民主党(SPD)系のフリードリヒ・エーベルト財団が12日、調査結果を発表した。
特に旧東ドイツにおいて、著しい増加を見せた。旧東ドイツの54%が「外国人は福祉国家としての我が国を悪用するために来ている」と考えていることが明らかになった。旧西ドイツにおいては31.4%だった。
また、旧東ドイツの44%、旧西ドイツの36%が「ドイツは危険なくらい外国人が非常に強い影響を与えている」と見ている。
旧東ドイツで「極右イデオロギー」をもつ割合が15.8%に膨らんだ。2010年は10.5%だった。旧西ドイツにおいては、7.6%から7.3%へと減少した。
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by Zeitfixierer若年層に広がる極右主義
超極右主義による排外主義思想は、旧東ドイツにおいて39%にも上り、旧西ドイツにおいては25%だった。過去の調査と比較して異なることは、旧東ドイツの14歳~30歳の若い年齢層において、「右翼独裁」や「ナチズムの平凡化」に関して、60歳以上よりも高く評価していた。
ドイツ人の9%は「閉ざされた極右の世界観」を持っていると言われている。旧東ドイツの23%、旧西ドイツの16.5%は、ドイツ人は「他の民族よりも優れている」と考えていることも分かった。
外国人に対する偏見は、増加する失業問題からくるといえよう。
幸いなことに、他の国家形態と比較して「民主主義への満足度」は、西で95.5%、東で92.1%と高く、ポジティブな評価である。
「変革の途中」と題する極右に関する意識調査は、2500人を対象に2012年夏に調査された。調査は2006年以来、隔年行われている。
フリードリヒ・エーベルト財団のホームページ
http://www.fes.de/