日本22位→53位
国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(本部パリ)は30日、世界179か国・地域を対象とした「報道の自由度」に関するランキングを発表した。
日本は、昨年の22位から53位へと大幅にランクダウン。その理由として、原子力産業に関する報道の不透明さ、記者クラブ制度の改革の遅れなどを挙げている。通常は上位にランクインされている日本に対する警告とみられる。
ランキング
1位は昨年と変わらずフィンランドだった。以下、2位はオランダ(+2)、3位ノルウェー(-2)、4位ルクセンブルク(+2)、5位アンドラ(-)と続く。
主要先進国は、ドイツが17位(-1)、カナダは20位(-10)、オーストラリアは26位(+4)、英国は29位(-1)、米国は15位上げて32位、フランスは37位(+1)だった。
ワースト4は、前回と変わらず、176位シリア、177位トルクメニスタン、178位北朝鮮、179位エリトリアだった。
アジアに関しては、台湾の47位(-2)が最高で、続いて50位韓国(-6)、53位日本(-31)、58位香港(-4)、……173位中国(+1)、178位北朝鮮(0)。
アラブ世界での希望はわずか
アラブ世界において、「アラブの春」が発生して2年。だが、多くの国で「言論の自由」の状況は不安定なままである。エジプト(158位、+8)では、いまだにジャーナリストやブロガーが攻撃されたり、逮捕されたり、法で裁かれたりしている。
チュニジア(138位、-4)でも状況は悪化している。記者への暴力行為が増加し、政府は新メディア法の執行を引き延ばしている。
その他のアラブ諸国は、165位バーレーン(+8)、169位イエメン(+2)、174位イラン(+1)、175位ソマリア(-11)、176位シリアなど、下位を占めている。
「国境なき記者団」の報道の自由度ランキング2013
http://en.rsf.org/