アレンカ・ブラトゥシェク党首を首相に選出
スロベニア国民議会(下院)は20日、第1党の中道左派野党「積極的なスロベニア(PS)」のアレンカ・ブラトゥシェク(Alenka Bratušek)党首(42)を首相に選出した。スロベニア初の女性首相の誕生である。
前任のヤネス・ヤンシャ首相(スロベニア民主党:SDS)は、今年1月に汚職疑惑が発覚、これにより連立政権は崩壊し、2013年2月27日に不信任決議案が可決され、首相職を解任された。
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Slovenias parliament/by Leandro's World Tour財務省出身の予算問題の専門家
スロベニアは1991年の独立後、最悪の政治・経済危機に直面している。昨年のGDPは前年比約2.0%、失業率は12%をこえ、過去14年間で最も高いレベルに達している。また、銀行が抱える不良債権は70億ユーロにも上るという。
ブラトゥシェク氏は財務省出身で、予算問題の専門家である。経済を再建するために前政権の緊縮策を見直し、経済促進を目指していく考えだ。また、病んでいる銀行システムの改革や国際支援の回避などの意向を示した。
連立4党による新内閣が発足
ブラトゥシェク氏率いる中道左派政党「積極的なスロベニア(PS)」は、1週間ほど前に3つの政党と連立政権を形成することで合意に至っていた。
国民議会において、マイノリティであるイタリア系とハンガリー系の議員2人を除く全議員88人中、賛成票52、反対票35、棄権1で可決された。
重要な財務相のポストには「積極的なスロベニア(PS)」から銀行家であるUros Cufer氏が就任する。27議席を持つ同党からは、経済相を含む5つの閣僚ポストが割り当てられた。
7議席を持つ「市民リスト(DL)」からは、内相を含む3つのポスト、10議席を持つ社会民主党(SD)からも3閣僚が選出される。年金生活者民主党(DeSUS)からは外相を含む2つのポストが割り当てられた。
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