ネオナチによる暴力行為は2%増の840件
ドイツにおいて右派による犯罪数が増加していることをハンス=ペーター・フリードリッヒ内相が23日、ターゲスシュピーゲル紙(Der Tagesspiegel)に明らかにした。
暫定数値によると、右派による犯罪数は前年と比べて4%増の1万7600件に増加した。また、ネオナチや他の極右団体による暴力行為も前年より2%増加、少なくとも840件はあったと推測される。
Image:
by antinazi koordination ffmターゲスシュピーゲル紙やツァイト誌(Die Zeit)の調査によると、1990年以降の右派の暴力による死亡数は、公式発表の63人よりもはるかに多く、152人にものぼるという。
フリードリッヒ内相は、
「ネオナチによる暴力行為を軽視してはいけない」
と警告した。
極右テロリストのリストには129人の名前
ツヴィッカウで組織されたネオナチ3人組が、2000年から2007年の間に、トルコ人8人、ギリシャ人1人、女性警察官1人を殺害した事件はまだ記憶に新しい。この「国家社会主義地下運動(Der Nationalsozialistische Untergrund:以下NSU)」と名乗り、外国人を敵視する3人組の犯行には、ドイツだけでなく、全世界にも衝撃を与えた。
ドイツメディアによると、ネオナチ3人組と接触のあったNSUのメンバーは約100人といわれていた。だが、22日、調査委員会が連邦議会に提出したリストによると、129人が極右のテロリストとして名を連ねていた。
ネオナチ3人組の生き残り、ベアテ・チェーペ(Beate Zschäpe)被告と支援者4人の裁判が、4月17日から始まる。連邦検事局は、他にも起訴すべき人物がいないか調査中だという。
ターゲスシュピーゲル紙(Der Tagesspiegel)
http://www.tagesspiegel.de/politik/シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/panorama