国連開発計画が人間開発指数を発表
国連開発計画(UNDP)が14日、「人間開発報告書2013」を発表した。「人間開発報告書」は1990年から毎年発行され、各国の平均寿命、教育レベル、実質所得などを統合した人間開発指数(HDI)を提示するものであり、先進国、開発途上国、後発開発途上国を分けるための指標としても使用される。
報告によると、世界187カ国・地域中、最もHDIが高い国家はノルウェーで、0.955ポイントだった。次いでオーストラリアが0.938ポイントで2位、3位は米国で0.937ポイント。
4位はオランダで0.921ポイント、5位はドイツで0.920ポイントだった。HDIは1.0を最高値とし、1.0に近いほど社会が発展している国家とされる。
日本は0.912ポイントで10位だった。アジアでは、日本に続いて12位に韓国(0.909ポイント)、13位に香港(0.906ポイント)、中国は0.699ポイントで101位だった。
人間開発最高位国から低位国まで
人間開発最高位国(HDI 0.800以上)は47位のクロアチア(0.805)までで、高位国(HDI 0.700~0.799)には、48位のバーレーン(0.796)から94位のチュニジア(0.712)までが入った。
中位国(HDI 0.500~0.699)には、95位のトンガ(0.710)から141位のスワジランド(0.536)、低位国(HDI 0.500未満)は、142位のコンゴ(0.534)から186位のコンゴ民主共和国とニジェール(0.304)だった。
南の台頭
国連開発計画(UNDP)は途上国に対する技術協力活動を推進するため、国連システムの中心的資金供与機関として1966年に発足した。人間開発指数(HDI)をもとに、持続可能な人間開発や後発の開発途上国への重点的資金援助を行うようになった。
報告書の中で、「南の台頭」が大きな現象であることを指摘している。インドネシアやメキシコ、南アフリカ、タイ、トルコなどの開発途上国が世界の舞台で主導的存在になりつつあるという。
この10年で、40カ国を超える開発途上国が大きく進展し、予測水準を上回る人間開発の成果を上げた。
「人間開発報告書2013」(PDF)日本語
http://hdr.undp.org/en/media/Japanese.pdf「人間開発報告書2013」(PDF)英語
http://hdr.undp.org/en/media/HDR_2013_EN_complete.pdf