「市民に頼む」市政の実現へ
千葉市は、2013年4月1日、『FixMyStreet』というスマートフォン用アプリの運用を、6月から開始することを公表しました。
同アプリは、公共施設のメンテナンスに市民の手を借りようという目的で開発されたもので、公共の施設などの破損など修理が必要な個所を発見した場合、発見者がスマートフォンで写真を撮って、市に連絡することができるというものです。また、修理自体も、市が全部直すのではなく、登録を済ませている市民に修理を依頼することになります。
なお、同アプリは、「App Store」もしくは「Google Play」から、無料でダウンロードできるようになっています。
住民の「意欲」に期待大きく
同市では、コストをかけずにメンテナンスを行うことを目的としており、例えば、定年退職者などの協力を得ることや、協力に意欲を持つ市民のネットワークづくり、または、担当者による自治会や市民グループのメンバーとの意見交換なども、積極的に行っているそうです。
市民参加のもとに、公共事業の構想・計画を行い、民意を事業に反映させるための手法を「PI(Public Involvement:パブリック・インボルブメント)」と呼び、国土交通省によるガイドラインの策定など、事業の「上流」となる計画段階において、住民への情報提供や意見の把握を促進する動きが活発になってきていますが、今回の取り組みは、いわゆる「上流」ではなく、実行段階である「下流」の話です。
現時点では、メンテナンスがその目的ですから、既存施設への目視チェックとなりますが、新規の公共事業においても、「税金が無駄(余分)に使われていないか?」といった観点で、住民がその過程を“点検”できる環境も整備する必要がありそうです。
千葉市 プレスリリース
http://www.city.chiba.jp/somu/joho/