3都市が拒否、チトラルが容認
パキスタンのムシャラフ前大統領は3月24日、約4年ぶりに事実上の亡命先から帰国し、5月の総選挙に出馬する考えを表明した。
ムシャラフ氏は4選挙区に立候補のための書類を提出したところ、3都市からは拒否された。アフガニスタンとパキスタンとの国境地域にある北西辺境州の都市チトラルだけが受け入れたという。N-tv.deが7日、報じた。
これによりムシャラフ氏は、5月11日に行われる国民議会(下院)議員選挙に出馬することが可能となった。
拒否した3都市は、パキスタン北部に位置するカスールとアラビア海沿岸にあるパキスタン最大の都市カラチ、首都のイスラマバードである。
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by Chatham House, Londonムシャラフ氏は1999年10月に無血クーデターを行い、行政長官に就任し事実上パキスタンの国家元首となり、2001~08年まで大統領職に就いていた。反ムシャラフ派が大統領の弾劾手続きを進めるなか、大統領を辞任。その後、英国のロンドンで事実上の亡命生活を送っていた。
アシュラフ氏の立候補申請は却下
ラジャ・ペルベズ・アシュラフ前首相も総選挙への立候補を申請していたが、却下されたようだ。立候補地はイスラマバードから約10km離れたところに位置するラワルピンディ。選挙コミッショナーは拒否した理由を「政敵が公的資金の横領を非難しているから」としている。
アシュラフ氏は水利・電力相時代に発電事業で業者からカネを受け取り、ロンドンでの不動産購入費などに充てたとの疑いがあり、最高裁は当局に捜査を命令していた。
アシュラフ氏は異議申し立てを検討しており、すべての異議申し立ての判決は4月17日までにくだされる。適格候補者のリストは4月19日に公開予定。国民議会(下院)は3月16日に5年の任期を終え、解散。それにより5月の選挙が可能になった。
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