レッタ氏、新閣僚名簿を発表
イタリアの首相に指名された議会最大勢力、中道左派連合の中核政党・民主党のエンリコ・レッタ前副書記長は27日、ベルサーニ民主党前書記長や中道右派「自由の人民」のベルルスコーニ元首相らと閣僚について最終調整をすすめ、連立政権の樹立で合意。組閣名簿をナポリターノ大統領に提出した。
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Enrico Letta/by AndreasCこれを受け、レッタ氏と閣僚らは28日に就任宣誓を行い、新政権を発足させた。レッタ氏が首相としての指名を受けてから3日目、2月下旬の総選挙から約2カ月間続いた政治空白は解消された。
新内閣は、ベルルスコーニ元首相率いる「自由の人民」と第4勢力の中道陣営などと大連立を組んだ。閣僚は21人からなり、民主党から9人、自由の人民から5人、イタリア銀行幹部を含む専門家が3人、残りは他党からである。
女性7人が入閣
注目すべきは、女性7人が閣僚に起用されたことだ。まず、エンマ・ボニーノ氏(イタリア急進主義者)が初の女性外相に就いた。そして、コンゴ(旧ザイール)出身でイタリア国籍を取得した移民融和担当相のセシル・キエンジュ氏は、黒人として同国史上初の閣僚となった。
さらに、スポーツ・男女均等機会担当相に起用されたドイツ出身のジョゼファ・イデム氏(民主党)。
イデム氏は、カヌー選手で1984、88年にオリンピックに出場。88年にイタリアに移住、90年、イタリア人コーチと結婚、92年、イタリア国籍を取得した。2000年のオリンピックでイタリアに金メダルをもたらした。オリンピック出場8回、合計38のメダルを獲得したスター選手だった。
閣僚21人の平均年齢はモンティ前政権より11歳若い53歳。29日に上下両院で、新内閣承認のための信任投票が行われる。
シュテルン誌(Stern Online)
http://www.stern.de/politik/ausland/ヴェルト紙(Welt Online)
http://www.welt.de/article115689987/