穏健派のロウハニ師が勝利
14日に行われたイラン大統領選は、反体制派や改革派の支持を受けた穏健派で元最高安全保障委員会事務局長のハサン・ロウハニ師(64)が過半数を獲得し、勝利した。
イラン内務省が発表した公式結果によると、ロウハニ師は推定投票総数3600万票のうち1861万票余りを集め、得票率50.7%を獲得した。
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by Amir Farshad Ebrahimi2位は保守強硬派でテヘラン市長のガリバフ氏で、608万票、得票率16.6%だった。3位は同じく保守強硬派で核交渉の責任者を務めるジャリリ最高安全保障委員会事務局長で、419万票、得票率は11.4%だった。
有権者数は約5000万人で、投票率は72.7%だった。大統領就任は8月で、新内閣はその後発足する予定。
ウラン濃縮活動は停止せず
ロウハニ師は、最初の記者会見で「新しい時代の始まりだ」と述べ、核計画の「透明化」を約束した。同時に、イランに対する国際的な制裁を非難。ロウハニ師は、イランの核プログラムを「合法的かつ国際的な基準に準拠している」と説明した。
会見でロウハニ師は、ウラン濃縮活動の停止には応じる考えがないことを表明したが、一方で、国連常任理事国(米、英、仏、露、中)とドイツとの核協議を強化する考えも示した。
各国の反応
米国のホワイトハウスは15日、声明で「イランの人々の投票を尊重する。政治プロセスに参加して意志を示したことを祝福する」と歓迎の意を表した。また、核開発問題について、直接協議に応じるよう呼びかけた。
英国とフランスの外務省は、イランとの関係改善へ向けて期待感を示した。ドイツ外務省は17日、核問題に対する解決策を緊急に要することを強調した。また、ロウハニ師がいかに新たな機会をいかすか、イラン国内外が注視しているとけん制した。
イスラエル外務省は、今回の大統領選挙の結果が直ちに核開発問題に影響しないとする見方を示した。
シュテルン誌(Stern Online)
http://www.stern.de/シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/南ドイツ新聞(Süddeutsche Zeitung)
http://www.sueddeutsche.de/