禁錮7年、公職の終身停止
イタリア・ミラノ地方裁判所の判決は
「禁錮7年、公職の終身停止」。これは24日、ベルルスコーニ元首相にくだされた判決である。
この裁判は、「ルビー裁判」といわれ、ベルルスコーニ氏が2010年に当時17歳のモロッコ人ダンサー、カリマ・エル・マフルーグさんを売春した罪のほか、職権を乱用した罪に問われていた。
検察側は、マフルーグさんが窃盗容疑でミラノ警察に逮捕された際、警察署長に働きかけ釈放させた職権乱用の罪に対し禁錮5年、未成年者の売春罪で禁錮1年の計禁錮6年を求刑していた。
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by Mike Licht, NotionsCapital.com自由の人民「判事らの陰謀だ」
弁護側は控訴する方針で、判決確定まで元首相が収監されることはない。ベルルスコーニ氏率いる自由の人民(PdL)のファブリツィオ・チキット下院議員団長は、判決に対し「判事らの陰謀だ」と抗議した。
マフルーグさん自身は、「売春をしたことはないし、ベルルスコーニ氏と性的関係を持ったこともない」と、繰り返し否定している。もちろん、ベルルスコーニ氏も前代未聞の判決だと非難している。
脱税事件でも有罪判決
これまでにベルルスコーニ氏は、賄賂や脱税、不正経理、マフィアとの癒着などの疑惑を抱えており、実際に、氏は5月8日、テレビ局グループ「メディアセット」が絡む脱税事件で、禁錮4年と公職追放5年の有罪判決を受けた。ただ、2006年の恩赦法に基づき3年減刑され、実際には禁錮1年であるが。
政治的に、自由の人民(PdL)は、イタリア連立政権において重要なパートナーである。元首相の有罪判決を受けて、レッタ政権にどのような影響を与えるのか計り知れない。
ツァイト誌オンライン版(Zeit Online)
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