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名古屋市行政監査、消せるボールペンでの文書作成に「レッドカード」

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名古屋市行政監査、消せるボールペンでの文書作成に「レッドカード」

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行政の「見える化」に暗雲?
名古屋市は、2013年5月16日、「平成25年監査公表第4号」と題して、平成24年10月12日から平成25年4月24日まで実施し、5月15日に市会・市長へ報告し、同16日に公表を行った監査報告を、同市のホームページに掲載しています。

情報改ざん
なかでも、「市長室・総務局・選挙管理委員会事務局・区選挙管理委員会事務室・監査事務局・人事委員会事務局・市会事務局・財政局」に対する定期監査・行政監査のなかにある、“行政文書の作成における不適当な筆記具の使用について”と題された監査人の意見には注目です。

その「意見」によると、市長室広報課・市会事務局総務課の契約事務について調査したところ、“消せるボールペン”を使用して金額などを記載した見積書を用いて、起案、決裁を行っている事例が見受けられたそうです。また、ほかにも、“消せるボールペン”を使用して、行政文書を作成している事例が、複数の部署において散見されたようです。

また、一部の事例では、公費で黒色インキの“消せるボールペン”を購入している事例も見受けられたことから、監査人は、“このような筆記具が行政文書の作成に用いられているということは、職員の行政文書の重要性に対する意識が希薄化していると言わざるを得ない”と断じています。

“消せるボールペン”は、本当に消えるというよりも、摩擦熱で高くなった温度に反応して透明になるインキの採用により文字が消えたように見えるというもので、マイナス10度や20度の世界では、再び文字が表示されるしくみになっています。

「油性」との判別は困難との声も
訂正の痕跡が残らないために容易に改ざんされる恐れがあるほか、室温など保管している環境の変化によっては、意図せず退色する可能性もあり、加えて、このボールペンで書いた文字と、保存性、耐久性が高いとされる油性ボールペンなどで書いた文字では、その判別も非常に難しいことから、“行政文書では使用すべきでない”と結論付けています。

ネット選挙の解禁により、電子媒体での改ざんやなりすましなど、注意を喚起する声がかまびすしいようですが、実はこんなところにも、行政の「盲点」がありました。もちろん、市販されている商品の注意書きには、「証書や宛名書きには使用できません」とありますので、公費での購入段階で問題があるということになります。

「選挙」で思いつくとすれば、投票用紙の書き換えでしょうか。回を重ねるごとにその数を増やしている期日前投票など、筆記用具のチェックが甘いケースもあります。バーチャルに気を取られすぎて、リアルでの点検を怠らないよう、行政の現場を監視する必要がありそうです。

外部リンク

名古屋市 プレスリリース
http://www.city.nagoya.jp/kansa/

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