ドイツは軍事行動に参加せず
シリアで化学兵器が使用されたという疑惑をめぐり、西側諸国が軍事行動に踏み切る用意を整えている。米英仏は、化学兵器を使ったのはアサド政権であるとの見解を示しており、米国メディアによると、早ければ29日にもミサイル攻撃が開始されるという。
ドイツのディルク・ニーベル経済協力・開発相は、シュトゥットガルト新聞に対し「ドイツは、軍事攻撃への積極的な参加はない」との考えを示した。
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by Official U.S. Navy Imageryシリア紛争が総選挙に大きな役割を
独大手世論調査機関は、シリア紛争が9月22日の総選挙まで大きな役割を果たすと考えている。世論調査機関エムニドのクラウス=ペーター・シェプナー氏は、「シリア紛争に関する画像が選挙ムードに影響を与え、有権者の意識を高めている。」と語った。
フォルザ世論調査のマンフレッド・ギュルナー氏も同様に、「ドイツ国民はこれまでにシリアの問題をエジプトの暴動と重ね合わせていただけだった。だが、ここにきて、新たな状況の展開に、国民の関心が徐々に上昇する可能性がある。」と語った。シュピーゲル誌オンライン版が28日、報じた。
シリアに対する西側諸国の軍事介入は、今や時間の問題である。ドイツ政府としては、軍事介入を支持するかどうかの立場を表明していない。
ドイツ国民の大多数が反対
27日のフォルザ世論調査によると、ドイツ国民の3分の2以上が
「シリアに対する国際的軍事行動を支持しない」と回答した。賛成と回答した23%のうち66%が「ドイツも攻撃に参加すべきだ」と答えた。
ギュルナー氏は、シリア問題が総選挙に大きな役割を果たすとみているが、一方で、国内政治への大きな影響はないとの見方をしている。総選挙において、重要なのは外交政策よりも国内政治であると。
シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/シュトゥットガルト新聞(Stuttgarter Zeitung)
http://www.stuttgarter-zeitung.de/