アフリカ系移民が総選挙に立候補
ドイツでは9月22日の総選挙に向けて、各政党が熱い選挙戦を繰り広げている。今、注目を浴びているのが、旧東ドイツに位置するザクセン=アンハルト州から立候補しているカランバ・ディアビー候補(社会民主党:SPD)である。
ディアビー候補はセネガル出身で、ドイツ史上初のアフリカ系議員の誕生かといわれている。リーダーズ・ダイジェスト・ドイツ語版が22日、報じた。
セネガル出身の候補者
ディアビー候補は1961年、セネガルのコルダ州Marsassoumに生まれた。首都ダカールの大学を出た後、1985年、ザクセン=アンハルト州のマーティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルクで化学を学び、博士号を取得した。
1970年、故ビリー・ブラント元首相が訪問先のポーランドの首都ワルシャワで、ユダヤ人ゲットー跡地でひざまずいて献花し、ナチス・ドイツ時代のユダヤ人虐殺について謝罪の意を表したのを見た日、SPDの党員になろうと決めたという。
その1年後には、ハレの市議会議員に選出された。ディアビー候補は、ザクセン=アンハルト州のSPD政党名簿第3位である。2009年の総選挙では、同州から上位3位までの候補者が連邦議会に当選した。ディアビー候補が当選するチャンスは大きい。
外国にルーツを持つ議員は21人
現在、620人の議員を抱えるドイツ連邦議会には外国にルーツを持つ議員が21人いる。わずか3%である。ディアビー候補は、「これからは、連邦議会も多様性の時代だ。黒人か黒人でないかは重要でない」と語る。
ドイツにおいて、外国にルーツを持つ人口は全体の約20%。同候補は、この割合が政治的機会にも反映されるべきだと考えている。また、教育環境の改善と環境保護にも意欲を見せる。特に、外国人への教育と研修の必要性を説いた。
リーダーズ・ダイジェスト・ドイツ語版
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