暫定大統領にマンスール氏が就任
エジプトで4日、軍のクーデターによってムルシ大統領が解任され、最高憲法裁判所のアドリ・マンスール長官(67)が暫定大統領に就任した。
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by Gigi Ibrahimエジプトでもほとんど知られていない人物
マンスール氏は、5月中旬にムルシ前大統領から直接、最高憲法裁判所の長官に任命され、7月1日付けでその任に就いていた。マンスール暫定大統領は、エジプトの公の場でもほとんど知られていない。政府系日刊紙アル・アーラムやアラビア語メディア「アル・ジャジーラ」でさえも、あまり多くを語れないほどだ。一体どういう人物なのだろうか?
私生活では、3人の子どもがいることは知られている。1967年にカイロ大学を卒業して法学位を取得。69年には同大学で一般法の学位を、70年には経営学の学位も取得した。その後、奨学金を得て、パリの超エリート名門校のフランス国立行政学院(ENA)に留学した。
司法当局には、ムバラク元大統領時代から務めており、概して、平凡なキャリアを積んでいった。1992年以降、最高憲法裁判所の副長官に就任。昨年6月、ムルシ氏が当選したエジプトで初の大統領選挙にあたって、法的枠組みを決定する委員会のメンバーに選ばれた。
超法規的な措置で混乱を収拾
政治的方向性については、不明である。おそらく、反ムルシ派のデモを主導した野党勢力の連合体「救国戦線」などを含めた組閣を目指すとみられる。
大きな改革を行うことはないとみられるが、超法規的な措置で混乱収拾に向かい、早期に大統領選挙と議会選挙を実施する意向を示している。
南ドイツ新聞オンライン版(Süddeutsche Zeitung)
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