大統領権限を制限する憲法改正も
反政府デモが激化しているウクライナで、ヤヌコビッチ大統領は、野党勢力の代表と欧州連合(EU)当局者らと21日朝まで、政治危機の解決に向け協議し、暫定的な和解に合意した。シュピーゲル誌オンライン版が21日、報じた。
合意の内容は、以下の通りだ。
・10日以内に挙国一致政府を樹立する。
・9月までに大統領の権限を制限する憲法改正を行う。
・遅くとも12月までに大統領選挙と総選挙を実施する。(画像はイメージです) Image:
by Oxlaey.com憲法改正については、議会の権限を強めた2004年憲法の復活となる。大統領選挙は2015年3月の予定を前倒しで行うこととなる。ヤヌコビッチ大統領は、「私はウクライナに再び静けさを取り戻すために、また、これ以上の犠牲者を出さないためにも、あらゆる努力をするつもりだ」と宣言した。
反政府派は難色を示す
当局の報告によると、首都キエフで反政権派と治安部隊の激しい衝突によって、少なくとも77人が死亡したという。だが、野党側によると、100人以上が犠牲になったとしている。
協議には、ドイツとフランス、ポーランドの外相らがEUの代表として臨んでいた。関係者の情報によると、野党側は合意文書には改善の余地があるとして、難色を示しているという。反政府派はTwitter上で「大統領の辞任を要求し、合意文書を拒否」と報じている。
シュピーゲル誌:Ukraine: Janukowitsch verkündet Neuwahlen
http://www.spiegel.de/politik/ausland/954836.html