変更となった背景
東日本大震災の被災者のことを考え、2011年6月20日から東北地方の高速道路を無料開放してきた。被災者は市町村で被災証明書をもらうと、乗用車で高速道路を無料通行することができるということもあり、予想を超えて多くの被災者が被災証明書をもらい、高速道路の無料化を申請した。
ところが、1つの制度ができると必ず悪用する人が出てくるという残念な傾向がある。この高速道路無料化の制度についても、被災地支援とは無関係なトラックが、この制度を悪用し、料金を支払わずに通っているというのが目立つ。
このような不正利用が目に余ることもあり、政府は、当面の復旧や復興支援に関わるトラックやバスの高速無料化を8月31日でやめることにした。今後は本当に支援を必要としている人にこのような大切な支援を行ってもらいたいものだ。
変更の概要
2011年9月より下記のとおり変更することとなった。
まず、当面の復旧・復興支援に使っていたバスとトラックについては、8月31日までで高速の無料化が終了することとなった。次に、全車種について行われている被災者支援については、9月以降についても当面継続するとなった。ただし、支援内容については、今後見直しを行う可能性が残されている。
一部の悪質なドライバーのために、本当に被災地支援に必要な車両が来れなくなることは非常に残念である。今後、もしも復興対策の1つとして何かが行われたときには、このような邪魔をせずに復旧復興に役立つ行動をとってもらいたいものだ。

国土交通省 東北地方の高速道路の無料開放 9月以降の扱いについて
http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000199.html