「第14回出生動向基本調査」独身者票の集計分析
厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は、 11月25日、第14回出生動向基本調査(独身者票)の結果概要を公表した。
同調査は、1940 (昭和15)年に第1回、1952(昭和27)年に第2回調査が行われて以降、5年ごとに実施、全国の年齢18歳以上50歳未満の独身者を対象とした全国標本調査で、今回の報告は、18歳以上35歳未満の未婚男女を中心に集計分析を行ったもの。
「結婚資金が足りない」や「異性とうまくつきあえない」が増加
調査結果によると、
「結婚の意欲」は、いずれは結婚しようと考える未婚者の割合が、男性86.3%、女性89.4%で前回(2005年調査)の男性87.0%、女性90.0%とそれほど変化は無い。一方、一生結婚するつもりはないとする未婚者は、男性9.4%、女性6.8%となり、前回男性7.1%、女性5.6%と比べ、男性での増加が1割にせまりつつあるのが気になる。
「なぜ結婚しないのか?/独身にとどまっている理由」(理由を3つまで選択)について、25~30歳男女では、男性は「適当な相手にめぐり会わない」46.2%、「まだ必要性を感じない」31.2%、「結婚資金が足りない」30.3%の順で、女性は「適当な相手にめぐり会わない」51.3%、「自由や気楽さを失いたくない」31.1%、「まだ必要性を感じない」30.4%の順となっている。「結婚資金が足りない」(男性30.3%/女性16.5%)や「異性とうまくつきあえない」(男性13.5%/女性11.6)などに増加が見られる。
「異性との交際」では、「交際している異性はいない」が、男性61.4%(前回52.2%)、女性49.5%(同44.7%)で、男性での増加が目立つ。また、交際相手をもたず、かつ交際を望んでいない未婚者は、男性では全体の27.6%、女性では22.6%。一方、結婚をしたいと思う交際相手をもつ割合は、男性18.4%(前回20.5%)、女性27.0%(同27.3%)となっている。
「性経験」では、性経験なしが男性36.2%、女性38.7%、性経験ありが男性60.2%、女性55.3%。30~34歳の未婚女性を除き、男女いずれの年齢層でも性経験なしの割合が前回よりも上昇しており、「男性に続き、女性でも性経験割合の上昇が頭打ち」としている。
国立社会保障・人口問題研究所 「第14回出生動向基本調査」