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ウェブ合戦を振り返って イギリス総選挙

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ウェブ合戦を振り返って イギリス総選挙

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ウェブ合戦
5月6日に投票が行われたイギリス総選挙、イギリス初の「インターネット選挙」になるだろうと予言され、各党もオバマ大統領に続かんと盛んにウェブ上での戦いを繰り広げたが、その実はどのようなものだったのだろうか。
検索エンジン
4月のグーグル検索件数の調査結果を見てみると、第1回のテレビ党首討論後の2日間、第3党の自由民主党クレッグ党首についての検索件数が飛躍的に増したが、ブラウン首相のかの報道マイク事件後2日間の彼についての検索件数増加は、クレッグ党首のそれを大幅に上回ったという。

このことからも、有権者たちはオフラインで得た情報をより詳しく知るために、オンラインを活用していると言えるだろう。
Facebook, twitter, YouTube
4月25日から5月2日までの各党の動きである。

労働党のFacebookファンは29,852人から34,908人に増加、労働党twitterフォロアーは15,371人から15,997人と横ばい。しかしYouTubeの労働党チャンネルの再生回数は1,333,861回から1,475,625回へと大幅アップ、最も見られたチャンネル(月間、週間を含む)のタイトルを5度獲得した。

保守党のFacebookファンは64,658人から78,440人に増加、保守党twitterフォロアーは28,632人から29,632人へ。そしてYouTubeでのウェブキャメロンチャンネルの再生回数は2,061,288回から2,451,793回と飛躍的にアップした。そして、こちらも同じタイトルを5度獲得している。

そして自由民主党。Facebookファンは65,236人から78,750人へ、自由民主党twitterフォロアーは17,440人から18,910人へと増加。自由民主党チャンネルの再生回数は117,173回から123,287回へ増加、タイトルの獲得は1度であった。
アメリカの選挙戦と何が違ったのか
これらを見れば、ウェブ上での大衆の動きは確かに存在したと言えるが、アメリカにおいてのように選挙戦に強烈な印象を残すことなく、投票促進運動に留まってしまった感があるのはなぜだろうか。

第1には、アメリカではまた主流メディアが注目、報道をしていないところでのネットの活躍があったこと。2006年のバージニア州上院議員選で、当時未来の大統領候補とも目され、メディアでも当選確実とされていた共和党George Allen議員の差別的な発言がYouTubeで取り上げられ、その結果選挙で敗北を喫したということもあった。
それに比して、今回のイギリス総選挙では、活発なオフラインでの報道を受けてオンラインの存在感が浮かび上がったと言えるだろう。

第2に、YouTubeの動画に関して言えば、その開始時期が遅かったことが挙げられる。今回の総選挙でYouTube Facebook Digital Debateがアップロードされたのは投票の約1月前、4月28日のことであり、第2回のテレビ党首討論が放映された6日後のことであった。

アメリカ大統領選でのテレビ討論会は2008年の9月、10月の放映であったのに対し、YouTubeでの大統領選に関する画像アップロードは2007年の3月1日からスタートしており、主要メディアが最終決戦を放映するまでにインターネット上で人々が世論が熟成してゆく十分な時間があったと考えられる。
イギリス特有の現象
反対に、アメリカでは見られなかった減少もある。オンライン上で、イギリスのシニカルな国民性の故なのか、キャンペーンポスターやYouTube動画を使った滑稽な皮肉合戦が始まったこと。

さらに、政党間の票の動きを示し獲得議席数を予測する”swingometer“の存在がある。このままいけば、ハングパーラメントになりますと予測されて、有権者が自らの一票を投じて政治に参加しているという手応えを感じることが果たしてできるだろうか。

もしもアメリカに同様のものがあれば、投票を抑止するものとして訴えられるかも?

外部リンク

SearchEngineWatch.com 'UK Election 2010: The Dog That Didn't Bark'
http://blog.searchenginewatch.com/100502-180025
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