不正侵入成功!?
インドの電子投票機(EVM)は日本とアメリカ製のチップを備えており、不正行為を防止して投票プロセスを迅速化できるよう設計されている。しかし、実は不正に対する脆弱性を抱えているようだ。
米国ミシガン大学のJ・アレックス・ハルダーマン教授と、彼が教えるコンピュータ科学の学生たちは、EVMに侵入して結果を操作することができたと話した。
ハルダーマン教授はオランダのセキュリティ調査会社とハイデラバードのネットインディアと共に7カ月にわたる調査を行い、自作の装置を利用して携帯電話から無線メッセージを送ってEVMの結果を変更することができたと発表した。
複数の攻撃パターンを実証
ハルダーマン教授は次のように話す。
「このシステムのあらゆる部分が選挙結果を操作するための攻撃を受ける可能性がある。つまり、このペーパーレス投票システムには内因性のセキュリティ問題があるということだ。このシステムを選挙で使用することは考えられない。」
調査チームによるインターネット上の動画では2種類の攻撃が示されている。1つはEVMのごく一部を似た部品に取り換えて好きな候補の投票率をこっそり盗み見るように指令を出す方法だ。この指令は携帯電話から送ることができる。
もうひとつは、ポケットサイズのマイクロプロセッサを使って、蓄積された票を選挙から数週間後の公開集計セッションまでの間に変えてしまう方法だ。
再集計は不可能、他国では既に使用停止に
インドは総選挙時には829,000か所の投票所で約140万台ものEVMが使用される。EVMは投票を機会の内部メモリに記録するだけで、再集計の為の紙ベースの記録は残らないのだ。
この機械はアイルランド、オランダ、ドイツ、フロリダなど多くの国・地域では既に廃棄されている。この調査に参加したオランダのセキュリティ調査員のRop Gonggrijp氏は、インドも他地域の例に倣ってこの機会を廃棄すべきだと考えている。調査に携わった人々はそれぞれの気付いた点を共有し、インドの選挙委員会に提示している。
US scientists hack into India's EVMs, expose flaws
http://www.dnaindia.com/world/report_us-scientists-hack-into-india-s-evms-expose-flaws_1386912